Salesforceのケースとは?使い方から設定方法までわかりやすく解説

Salesforceケースは、顧客からの問い合わせを一元管理し、サポート業務を効率化するための重要な機能です。
この記事では、Salesforceケースの基本的な概念から、具体的な使い方、業務を自動化するための便利な設定方法までを網羅的に解説します。

手動での作成方法はもちろん、メールやWebサイトからの問い合わせを自動でケース化する仕組みも紹介するため、顧客対応の品質とスピード向上に役立つ情報が得られます。

Salesforceのケースとは?問い合わせ管理を一元化する機能

Salesforceのケースとは、顧客からの質問や問題、要望といった問い合わせ情報を一元的に管理するための標準機能です。
この機能を用いることで、電話、メール、Webフォームなど様々なチャネルから寄せられる問い合わせを「ケース」という単位で集約し、対応状況を可視化できます。

顧客サポート部門が組織的に情報を共有し、迅速かつ的確な対応を行うための基盤となり、サービス品質の向上を支えます。

顧客からの問い合わせ情報を一元管理するオブジェクト

Salesforceにおけるケースは、顧客情報を管理する「オブジェクト」の一種です。
顧客からの問い合わせ一件一件をレコードとして記録し、対応履歴や関連情報を一元的に管理します。

各ケースは取引先や取引先責任者オブジェクトと関連付けられるため、どの顧客からどのような問い合わせがあったかを瞬時に把握できます。
これにより、担当者間での情報共有がスムーズになり、一貫性のある顧客対応が実現します。

ケース活用で顧客満足度の向上につなげる重要性

ケースを効果的に活用することには、業務効率化以上のメリットがあります。
問い合わせ情報が一元管理されることで、対応漏れや二重対応といったミスを未然に防ぎ、すべての問い合わせに対して確実な対応を行えます。

また、過去の対応履歴を参照しながらサポートを提供できるため、より迅速で的確な問題解決が可能です。
こうした質の高いサポート体験は、顧客の信頼を獲得し、顧客満足度の向上に直結します。
継続的な顧客との良好な関係構築は、企業の成長にとって不可欠な要素です。

Salesforceでケースを作成する主な3つの方法

Salesforceでケースを作成(起票)するには、大きく分けて3つの方法があります。オペレーターが電話などで受けた問い合わせ内容を直接入力する「手動作成」、指定のメールアドレスに届いたメールを自動でケース化する「メール-to-ケース」、そしてWebサイトのフォームから送信された内容を直接取り込む「Web-to-ケース」です。

これらの方法を使い分けることで、あらゆるチャネルからの問い合わせを効率的にSalesforceへ集約し、一元管理を開始できます。

手動で新規ケースを登録する手順

電話や対面で受けた問い合わせは、手動でケースを登録するのが基本です。
まず、Salesforceの[ケース]タブを開き、[新規]ボタンをクリックします。
表示された入力画面で、問い合わせ元の顧客である「取引先」や「取引先責任者」を選択し、問い合わせチャネルを示す「発生源」(例:電話、メール)を指定します。

その後、「件名」に問い合わせの要点を、「説明」に詳細な内容を入力し、保存することで新しいケースレコードが作成されます。
この操作により、口頭でのやり取りも正確に記録し、社内で共有することが可能です。

メールでの問い合わせを自動でケース化する「メール-to-ケース」

「メール-to-ケース」は、顧客からの問い合わせメールを自動的にSalesforceのケースに変換する機能です。
事前に設定した特定のメールアドレス(例:support@自社ドメイン)にメールが届くと、その内容を基に新しいケースが自動で作成されます。
メールの送信者が既存の取引先責任者であれば、ケースは自動的にその顧客情報と関連付けられます。

この機能により、担当者がメールを都度確認して手入力する手間が省け、迅速な対応開始と対応漏れの防止に大きく貢献します。

Webサイトのフォームから自動でケース化する「Web-to-ケース」

Web-to-ケースは、自社のWebサイトに設置した問い合わせフォームやアンケートから送信された情報を、直接Salesforceのケースとして作成する機能です。
Salesforceが提供するジェネレーターを使用すると、HTMLの専門知識がない場合でもフォームのコードを生成できます。生成されたコードのWebサイトへの埋め込みやフォームのデザイン調整には、HTMLやCSSの知識が必要となる場合があります。

顧客がフォームに入力し送信すると、そのデータはSalesforceに送られ、手動でデータをインポートする手間なくリアルタイムでケース化されます。
これにより、24時間365日、顧客からの問い合わせを自動で受け付け、効率的に管理体制を整えられます。

問い合わせ対応を効率化するSalesforceケースの便利機能

Salesforceには、ケースの作成後の対応プロセスを飛躍的に効率化するための多様な機能が備わっています。
単純なケースの管理に留まらず、適切な担当者への自動割り当てや、対応遅延の事前防止、チームでの共同作業を円滑に進めるための使い方があります。

さらに、マクロやパスといった機能を活用すれば、定型的な操作の自動化や対応プロセスの標準化も可能です。
これらの機能を組み合わせることで、顧客対応の品質とスピードを両立させることができます。

担当者を自動で振り分ける「割り当てルール」の設定方法

「ケース割り当てルール」は、作成されたケースを特定の条件に基づいて自動で適切な担当者やチーム(キュー)に割り当てる機能です。
この設定により、手動での振り分け作業をなくし、迅速な対応開始を支援します。

例えば、問い合わせ種別が「製品Aに関する技術的な質問」であればA製品担当チームのキューに、緊急度が高ければベテラン担当者に、といったルーティングが可能です。
設定は、ルール適用条件と、割り当て先のユーザーまたはキューを指定することで行い、ケースの所有者の割り当てを自動化します。
この割り当てルールの活用は、専門的な内容の問い合わせに対して、最適な担当者が速やかに対応するための鍵となります。


対応遅延を防ぐ「エスカレーションルール」の設定方法

「エスカレーションルール」は、設定した時間を超えてもクローズされていないケースを自動で検知し、管理者や上位の担当者へ通知(アラート)を送信する機能です。
これにより、対応漏れや遅延を組織的に防ぎます。
例えば、ケース優先度が「高」のケースが作成から2時間経過しても対応されない場合、担当マネージャーに自動で通知するといった設定が可能です。

このルールは、特にSLA(サービスレベル合意)を顧客と結んでいる場合に重要となり、定められた時間内での対応を徹底するための仕組みとして機能します。
問題が深刻化する前に介入を促し、顧客満足度の維持に貢献します。



チームで協力して対応にあたる「ケースチーム」の活用法

ケースチームとは、一つのケースに対して複数のメンバーが協力して対応するための機能です。
技術的な専門知識を持つエンジニアや営業担当者など、異なる役割のメンバーをケース対応に加えることができます。

ケースチームを組成することで、複雑で多角的な視点が必要な問い合わせに対して、組織全体で最適な解決策を提供できます。
各メンバーには、参照のみや編集可能といった個別のアクセス権(権限)を設定できるため、セキュアな情報共有が可能です。
このチームでのアプローチにより、属人化を防ぎ、より高品質なサポートを実現します。

問い合わせ受信時に自動返信する「自動レスポンスルール」

「自動レスポンスルール」を設定すると、メールやWebフォームからケースが作成された際に、顧客へ受付確認メールを自動で送信できます。
この一次応答により、顧客は自分の問い合わせが確かにシステムに届いたことを確認でき、安心感を得られます。

ルールは、ケースの作成元や内容に応じて異なるメールテンプレートを使い分ける設定も可能です。
例えば、営業時間外に受け付けた問い合わせには、翌営業日の対応になる旨を記載したメールを送信できます。
この迅速なメール送信は、顧客体験の向上に直接つながります。

Salesforceのケースに関するよくある質問

Salesforceのケース運用では、疑問が生じることもあるでしょう。
過去の問い合わせ履歴や対応内容の確認方法や、対応履歴を検索して似たような過去の問い合わせからソリューションを見つける方法もよくある質問です。
これらのよくある質問に対する説明を通じて、日々の業務をスムーズに進める手助けをいたします。

メールやWebサイト以外からケースを自動作成できますか?

はい、可能です。Salesforceのプロセス自動化ツールである「フロー」を利用することで、柔軟なケース自動作成が実現します。例えば、特定の条件を満たしたカスタムオブジェクトのレコードが作成された際や、商談が特定のフェーズに移行した際に、関連情報を含んだケースを自動で起票するような仕組みを構築できます。

API連携を使えば、外部システムからの通知をトリガーにすることも可能です。

過去の問い合わせ履歴や対応内容はどこで確認できますか?

各ケースレコードの詳細ページで確認できます。
「ケースフィード」や「ケースコメント」のセクションでは、社内担当者間のやり取りの投稿や顧客とのメール履歴が時系列で表示されます。

また、関連リストには添付ファイルや関連する活動履歴も集約されています。
ページレイアウトをカスタマイズすることで、必要な情報を最適な配置で表示したり、リストビューで条件に合うケースの一覧を確認したりすることも可能です。

まとめ

Salesforceのケース機能は、問い合わせの一元管理から対応プロセスの自動化、チームでの協業までを支援し、顧客サポート業務の質と効率を大幅に向上させます。
メール-to-ケースや割り当てルールといった機能を活用することで、迅速かつ的確な対応体制を構築できます。

さらに、蓄積されたケースデータは、レポートやダッシュボード機能を用いて分析することで、問い合わせの傾向や対応状況を可視化し、業務改善の貴重なデータとして活用されます。
また、よくある質問とその回答をSalesforceナレッジで記事として蓄積し、ケース対応時に参照させることで、サポート品質の標準化と効率化を図ることもできます。



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